introduction

「私ね、
わざとおかしいフリしてあげてるんだよ」
いびつな愛の暴走が日常を侵食していく―。
世界12大国際映画祭に数えられるカルロヴィ・ヴァリ国際映画祭のコンペティション部門に選出された本作で主演するのは、唯一無二の存在感とユニークで高い演技力を持つ江口のりこ。徐々に平穏を失っていく“妻”を怪演、一瞬たりとも目が離せない。家庭生活を送りながらも心は常にどこか違う場所にある“夫”を、小泉孝太郎が翳りのあるアプローチで出色の演技を見せる。一人息子を常に気に掛ける“母親”に風吹ジュン、夫の“愛人”に馬場ふみかなど個性豊かな俳優陣が名を連ね、江口扮する主人公を追い詰めていく。

原作は『悪人』『さよなら渓谷』『怒り』など数多のベストセラー作品が映画化されてきた吉田修一が、愛が孕(はら)むいびつな衝動と暴走を描いた同名小説。 監督を務めるのは、CMディレクターとして国内外の広告賞を席巻後、初の映画長編作『おじいちゃん、死んじゃったって。』がヨコハマ映画祭で森田芳光メモリアル新人監督賞を受賞、ヤマシタトモコの大ヒット漫画を映画化した『さんかく窓の外側は夜』など話題作を次々と手掛ける森ガキ侑大。

物語に隠されたある仕掛けから、映像化は難しいと思われた原作小説を繊細にアレンジ、フィルムを使って主人公の背後からまとわり付くようなカメラワークで撮影を敢行、息もつかせぬ緊迫感に包まれた見事なヒューマンサスペンスが誕生した。

story

ヒリヒリとした情動に焼かれ、私もこの愛も乱れていく。
夫の実家の敷地内に建つ“はなれ”で暮らす桃子は、結婚して8年になる。義母から受ける微量のストレスや夫の無関心を振り払うように、センスのある装い、手の込んだ献立などいわゆる「丁寧な暮らし」に勤しみ毎日を充実させていた。

そんな桃子の周囲で不穏な出来事が起こり始める。近隣のゴミ捨て場で相次ぐ不審火、愛猫の失踪、不気味な不倫アカウント…。平穏だったはずの日常は少しずつ乱れ始め、やがて追い詰められた桃子は、いつしか床下への異常な執着を募らせていく・・・。

cast

江口のりこ
/初瀬桃子
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小泉孝太郎
/初瀬真守
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風吹ジュン
/初瀬照子
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馬場ふみか
/三宅奈央
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水間ロン
/リー
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青木柚
/浅尾
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斉藤陽一郎
/鰐淵
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江口のりこ/初瀬桃子
[profile]
1980年4月28日生まれ、兵庫県出身。
00年に劇団「東京乾電池」に入団し、同劇団の公演に参加しながら02年『金融破滅ニッポン 桃源郷の人々』(三池崇史監督)で映画デビュー。『月とチェリー』(04/タナダユキ監督)で映画初主演。『事故物件 恐い間取り』(20/中田秀夫監督)で日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞。近年の主な出演作に『愛がなんだ』(19/今泉力哉監督)、『ツユクサ』(22/平山秀幸監督)、『川っぺりムコリッタ』(22/荻上直子監督)、『BAD LANDS バッド・ランズ』(23/原田眞人監督)など。最新作は主演作『あまろっく』(24/中村和宏監督)、公開待機作に7月12日公開の『お母さんが一緒』(24/橋口亮輔監督) 、7月26日公開の『もし徳川家康が総理大臣になったら』(24/武内英樹監督)など。TVドラマ「時効警察」シリーズ(06・07・19/テレビ朝日)、「半沢直樹」(20/TBS)、「ソロ活女子のススメ」シリーズ(21~24/TV東京)、「SUPER RICH」(21/フジテレビ)などでも個性を発揮し、人気を博している。
江口のりこ/初瀬桃子
[comment]
原作である吉田修一さんの小説「愛に乱暴」が面白すぎて、映画化するハードルの高さにモヤモヤしていました。しかし撮影現場で、監督の映画作りの情熱や、共演者の方々のお芝居に引っ張られ、森ガキ組の映画としての「愛に乱暴」を作ればいい!と吹っ切れ、真夏の暑さと共に夢中で撮影しました。今回演じた桃子というキャラクターは、映画の中で迷い、暴走し、自分の居場所を見つけようとする女性です。みなさま、是非劇場で  ご覧になって下さい。
小泉孝太郎/初瀬真守
[profile]
1978年7月10日生まれ、神奈川県出身。
02年、ドラマ「初体験」(フジテレビ)でデビュー後、『踊る大捜査線 レインボーブリッジを封鎖せよ!』(03/本広克行監督)で映画初出演。以後、連続テレビ小説「カーネーション」(11/NHK)、「警視庁ゼロ係~生活安全課なんでも相談室~」シリーズ(16・17・18・19・21・22/TV東京)、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(22/NHK)などのTVドラマに多数出演するほか、「ニンゲン観察モニタリング」(TBS)、「よじごじDays」(TV東京)、「オー!マイゴッド!私だけの神様、教えます」(日テレ)のMCや「デジタル一番星+」(TBS)のナレーターを務めるなど、俳優活動の他にも幅広く活躍中。主な映画出演作に『踊る大捜査線』シリーズ(03~12/本広克之監督)、『七つの会議』(19/福澤克雄監督)、『まともじゃないのは君も一緒』(21/前田弘二監督)、『バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版』(22/西谷弘監督)、『おしょりん』(23/児玉宜久監督)など。
小泉孝太郎/初瀬真守
[comment]
森ガキ監督とは撮影前に役柄について細かく話す機会をいただき、そこで色々話せたので、真守の独特なキャラクターを固めることが出来たことに感謝しています。真守は何を考え、どんな感情で今いるのか、非常に分かりづらい男だと思います。炎天下での撮影でしたが、そういうとこでも暑いのか暑くないのか、そういう人間の見えやすい感情さえも隠れてしまうような独特な男です。個人的には江口さんと炎天下のなかでもたくさんの雑談が出来て、役では一切笑わないのに、雑談ではずっと笑っていたような記憶があります。たくさんコミュニケーションを取って下さった江口さんには感謝です。この映画では僕は非常におとなしい男ですが、実は僕が乱暴な男なのか、奥さんの桃子が乱暴な女性なのか、それともごくごく普通の当たり前の感情を持っている夫婦なのか、観て下さった皆さんが「愛に乱暴」というタイトルの意味をどうとらえるのかとても興味があります。
風吹ジュン/初瀬照子
[profile]
1952年5月12日生まれ、富山県出身。
75年、TVドラマ「寺内貫太郎一家2」(TBS)で女優デビュー。『無能の人』(91/竹中直人監督)で日本アカデミー賞優秀助演女優賞、『コキーユ ~貝殻~』(99/中原俊監督)で報知映画賞主演女優賞を受賞。その後も幅広い演技力で活躍し、大河ドラマ「八重の桜」(13/NHK)、ナレーションも務めた「半分、青い。」(18/NHK)、「やすらぎの刻〜道」(19/テレビ朝日)、「大豆田とわ子と三人の元夫」(21/フジテレビ)など多数のTVドラマに出演。主な映画出演作に、『魂萌え!』(07/阪本順治監督)、『海街diary』(15/是枝裕和監督)、『家族はつらいよ』シリーズ(16~18/山田洋次監督)、『浅田家!』(20/中野量太監督)、『Arc アーク』(21/石川慶監督)、『658km、陽子の旅』(23/熊切和嘉監督)などがある。
風吹ジュン/初瀬照子
[comment]
『愛に乱暴』の脚本と出会い、読むとサスペンスチックに心掻き立てられる脚本で、どんな映像になるのかが、私が唆(そそ)られた部分でした。心理描写が重要で、役者としてのキャラ作りの課題が大きく面白そうで私には断る理由はなく、主演が江口のりこさんと聞いて、二つ返事でした。撮影中は、森ガキ監督が映画に対して“ガキ”そのもの(笑)で、遊び心を忘れず初めから最後まで本当に楽しそうでいらして。演じた照子は、普通によく居そうな息子愛の強い母親だと思いますが、江口さん演じる桃子からの捉え方で嫌な人物に見えていれば私としては成功かなと思ってます。『愛に乱暴』は観る方其々の楽しみ方が有る作品だと思いますので、ご覧になる方の感性に期待しております。
馬場ふみか/三宅奈央
[profile]
1995年6月21日生まれ、新潟県出身。 14年、『パズル』(内藤瑛亮監督)で女優デビュー。15年に「仮面ライダードライブ」(14・15/テレビ朝日)で悪役ヒロインを演じて注目を集め、『黒い暴動♥』(16/宇賀那健一監督)で映画初主演を務める。『恋は光』(22/小林啓一監督)で第44回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞。近年の映画出演作に、『劇場版コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』(18/西浦正記監督)、『糸』(20/瀬々敬久監督)、『バイオレンスアクション』(22/瑠東東一郎監督)、『ひとりぼっちじゃない』(23/伊藤ちひろ監督)、『コーポ・ア・コーポ』(23/仁同正明監督)などがある。
馬場ふみか/三宅奈央
[comment]
森ガキ監督は1シーンごとに役者と言葉を交わし丁寧に映画をつくっていく姿がとても印象的で、そんな作品に携われたことが、とても幸せだなと感じる撮影でした。三宅奈央を演じる日々は、暑い夏の撮影でしたが役柄も相まって今まで味わったことのない鋭い緊張感で指先が悴(かじか)み、撮影が終わった瞬間に肩の力が一気に抜ける感覚を覚えています。 ぜひ、劇場で体感していただけると嬉しいです。
水間ロン/リー
[profile]
1989年10月28日生まれ、中国・大連出身。 大学卒業後、上京し俳優活動を始め、『色あせてカラフル』(15/横山久美子監督)で映画デビュー。以来、『オケ老人!』(16/細川徹監督)、『ビジランテ』(17/入江悠監督)、『生きてるだけで、愛』(18/関根光才監督)などに出演し、『燕 Yan』(19/今村圭佑監督)で初主演。その他の出演作に、『ツユクサ』(22/平山秀幸監督)、『ハケンアニメ!』(22/吉野耕平監督)、『ある男』(22/石川慶監督)、『PERFECT DAYS』(23/ヴィム・ヴェンダース監督)、ドラマ「大奥」(23/NHK)など。
青木柚/浅尾
[profile]
2001年2月4日生まれ、神奈川県出身。
『14の夜』(16/足立伸監督)で映画デビュー。ダブル主演を務めた『うみべの女の子』(20/ウエダアツシ監督)で毎日映画コンクールスポニチグランプリ新人賞にノミネートされる。主な出演作に、『MINAMATA-ミナマター』(21/アンドリュー・レヴィタス監督)、『不死身ラヴァーズ』(24/松居大悟監督)、連続テレビ小説「「カムカムエヴリバディ」(21/NHK)、「モアザンワーズ」(22/Amazon Prime)など。公開待機作に『港に灯がともる』(25/安達もじり監督)がある。
斉藤陽一郎/鰐淵
[profile]
1970年11月9日生まれ、北海道出身。
94年、OV『YOUNG&FINE』(篠原哲雄監督)のオーディションで主役に抜擢されたことから役者の道へと進む。OV『教科書にないッ!』(95/青山真治監督)に出演し、ほとんどの青山真治監督作品の常連となる。
主な出演作に、『Helpless』(96/青山真治監督)、『窓辺にて』(22/今泉力哉監督)、『春に散る』(23/瀬々敬久監督)、『夜明けのすべて』(24/三宅唱監督)、主演作『蒲団』(24/山嵜晋平監督)、TVドラマ「監察医 朝顔」(19/フジテレビ)、「柚木さんちの四兄弟。」(24/NHK)など。

staff

監督・脚本:森ガキ侑大
profile
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脚本:山﨑佐保子
profile
脚本:鈴木史子
profile
音楽:岩代太郎
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撮影:重森豊太郎
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照明:中須岳士(JSL)
profile
美術:松永桂子
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録音:猪股正幸
profile
装飾:岩本智弘
profile
編集:平井健一
profile
スタイリスト:望月恵
profile
ヘアメイク:澤田梨沙
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監督・脚本:森ガキ侑大
[profile]
1983年6月30日生まれ、広島県出身。
大学在学中にドキュメンタリー映像制作を始める。卒業後、CMプロダクションに入社し、CMディレクターとして活動。17年に独立してクリエイター集団「クジラ」を創設し、以来、Softbank、JRA、資生堂など多数のCMの演出を手掛ける。
17年、長編映画デビュー作『おじいちゃん、死んじゃったって。』がヨコハマ映画祭・森田芳光メモリアル新人監督賞を受賞。その後、TVドラマ、ドキュメンタリーなど映像作品を演出し、「江戸川乱歩×満島ひかり 算盤が恋を語る話」(18/NHK)で第56回ギャラクシー賞テレビ部門奨励賞、「坂の途中の家」(19/WOWOW)で日本民間放送連盟賞テレビドラマ優秀賞を受賞する。 その他の代表作に、TVドラマ「時効警察はじめました」(19/テレビ朝日)、初のマンガ実写化に挑戦した『さんかく窓の外側は夜』(21)、コロナ禍の日本における人と仕事を追ったドキュメンタリー『人と仕事』(21)などがある。
監督・脚本:森ガキ侑大
[comment]
この原作を読んだ時に「今」映画化する意味があると強く感じました。
現代は生産性ばかりを求めている社会が存在していて、世の中の隅に追いやられ孤立している人がいる気がしていました。主人公の桃子は社会の中で葛藤を抱き、もがきながら一生懸命に生きています。桃子の姿は時にユーモラスで、時に刺激的で読んでいる自分の心を動かしました。
原作者である吉田修一さんとお会いし、映画化を許可して頂いた時の喜びとプレッシャーは今でも心の奥に残り続けています。
行き過ぎたものは全て、暴力と表裏一体だと思います。愛の裏には暴力があり、暴力の裏には愛がある。 あらゆる事物も人間性も表裏一体で存在していることを、今回のタイトルから学びましたし、そこに気づかされた作品でもあります。
この素晴らしい原作を繊細に、そして大胆に演出しました。
灼熱の太陽の下、江口さんを始めとする素晴らしい役者陣とスタッフが一緒に死にもの狂いでフィルムに焼き付けた本作には奇跡の連続が宿っています。スタッフ全員で紡いだこの映画が多くの方に届くと強く信じています。
脚本:山﨑佐保子
[profile]
群馬県出身。日本映画学校で天願大介、斎藤久志、荒井晴彦に師事し、脚本を学ぶ。「青緑色のスキミーズ」でシナリオ作家協会主催・新人シナリオコンクール佳作、「あんぽんたんとイカレポンチキ」で第17回函館港イルミナシオン映画祭シナリオ大賞グランプリ、中編「めぐる」で伊参スタジオ映画祭シナリオ大賞2014審査員奨励賞を受賞。その他の脚本作に、『おじいちゃん、死んじゃったって。』(17/森ガキ侑大監督)、「ラブホの上野さん Season2」(18/フジテレビ)、『アパレル・デザイナー』(19/中島良監督)、「カレーの唄。」(20/BS12)、「神木隆之介の撮休」(22/WOWOW)、『さよならを決めた日』(23/北畑龍一監督)、「シークレット同盟」(24/読売テレビ)など。
脚本:鈴木史子
[profile]
神奈川県出身。東京藝術大学大学院 映像研究科 映画専攻脚本領域卒。2020年に連続ドラマ「片恋グルメ日記」(TOKYO MX)、映画『感謝離 ずっと一緒に』(小沼雄一監督)で脚本デビュー。「それでも愛を誓いますか?」(21/朝日放送)、「鉄オタ道子、2万キロ」(22/テレビ東京)、「ふたりの背番号4」(22/朝日放送)、「あなたは私におとされたい」(23/毎日放送)などの脚本を担当。
音楽:岩代太郎
[profile]
テレビ、映画、アニメ、ゲーム、舞台など幅広いジャンルで活躍。『血と骨』(04/崔洋一監督)、『蟬しぐれ』(05/黒土三男監督)、『春の雪』(05/行定勲監督)、『利休にたずねよ』(13/田中光敏監督)、『Fukushima 50』(20/若松節朗監督)、『キネマの神様』(21/山田洋次監督)で日本アカデミー賞優秀音楽賞を受賞。ジョン・ウー監督『レッドクリフ』シリーズ(08・09)、『The Crossing -ザ・クロッシング-』シリーズ(14・15)、『マンハント』(17)や、ポン・ジュノ監督『殺人の追憶』(03)も手がけ海外からの評価も高い。音楽を手がけた近年の作品は『ヴィレッジ』(23/藤井道人監督)、『月』(23/石井裕也監督)、『首』(23/北野武監督)など。2018年より、演劇と音楽のあたらしいカタチの舞台「奏劇」を企画し、自らの原案・作曲・演奏で公演を行っている。
撮影:重森豊太郎
[profile]
東京都渋谷生まれ。2009年公開の豊田利晃監督『蘇りの血』で長編映画デビュー。以降、豊田利晃監督『モンスターズクラブ』(11)、『I’M FLASH!』(12)、また関根光才監督の『生きてるだけで、愛。』(18)で日本映画撮影監督協会の三浦賞を受賞。西谷弘監督『マチネの終わりに』(19)ではPARIS、NY、TOKYOと3カ国を跨いでのFILM撮影を敢行。劇場用映画以外、MV、CMなど多数。特には、KDDIのau三太郎シリーズでACCクラフトカメラマン賞。連続ドラマで大根仁監督「エルピス〜希望、あるいは災い〜」(22/関西テレビ)などがある。
照明:中須岳士(JSL)
 
[profile]
27歳で照明技師に抜擢された『BeRLiN』(95/利重剛監督)から数え、本作で34本の映画作品を技師担当。映画だけに留まらず、CMやMV、ドラマ等ジャンルにとらわれず関わる。
市川準監督作は97年公開の『東京夜曲』以降ほぼ全ての作品の照明を担当した。
他に山田洋次監督作『武士の一分』(06:日本アカデミー賞最優秀照明賞)、『母べえ』(07:日本アカデミー賞優秀照明賞)や若松節朗監督作『沈まぬ太陽』(09:日本アカデミー賞優秀照明賞)、関根光才監督作『生きてるだけで、愛。』(18)などを担当。
美術:松永桂子
[profile]
1983年生まれ、京都府出身。京都精華大学芸術学部洋画学科卒業後、2008年より映画・ドラマ・CMなどの美術として活動。近年の主な担当作は映画『犬鳴村』(20/清水崇監督)、『his』(20/今泉力哉監督)、『さんかく窓の外側は夜』(21/森ガキ侑大監督)、『やがて海へと届く』(22/中川龍太郎監督)、『今夜、世界からこの恋が消えても』(22/三木孝浩監督)、『熱のあとに』(24/山本英監督)、ドラマ「旅するサンドイッチ」(22/テレビ東京)、「ロマンス暴風域」(22/毎日放送)など。
録音:猪股正幸
[profile]
録音助手として参加した作品に、黒沢清が演出を手掛けたWOWOW連続ドラマW「贖罪」(12)、「変身」(14)、映画作品では、『散歩する侵略者』(17) 、『バクマン。』(15/大根仁監督)などがある他、録音技師として『さんかく窓の外側は夜』(21/森ガキ侑大監督)、『梅切らぬバカ』(21/和島香太郎監督)、『東西ジャニーズJr. ぼくらのサバイバルウォーズ』(22/川村泰祐監督)などを手掛けている。
装飾:岩本智弘
[profile]
今は無き日活撮影所内の日活芸術学園専門学校の演出コース在籍中に、装飾部のアルバイトとして現場制作に参加、のちにフリーのスタッフとして活動を開始。現在、映画だけでなくCM、ミュージックビデオなど様々な作品で活動し、映画作品では『ユリゴコロ』(17/熊澤尚人監督) 『人数の町』(20/荒木伸二監督)、 『10万分の1』(20/三木康一郎監督)、 『哀愁しんでれら』(21/渡部亮平監督)、 『軍艦少年』(21/Yuki Saito監督)、 『やがて海へと届く』(22/中川龍太郎監督)、 『チェリまほ THE MOVIE』(22/風間太樹監督)、 『ナックルガール』(23/チャン監督)、 『映画 マイホームヒーロー』(24/青山貴洋監督)、 『先生の白い嘘』(24/三木康一郎監督)などの作品に参加している。
編集:平井健一
[profile]
1984年生まれ神奈川県、出身。日本映画学校18期(現・日本映画大学)卒業後、有限会社JAY FILM 今井大介に師事。株式会社LICRIを経て2015年フリーエディターに。2017年株式会社AN設立。kujira所属。
2024年の劇場映画公開作は、『ブルーピリオド』(萩原健太郎監督)、『若き見知らぬ者たち』(内山拓也監督)、『傲慢と善良』(萩原健太郎監督)。
スタイリスト:望月恵
[profile]
携わった近年の作品に、木村ひさし監督作『貞子DX』(22)、三木孝浩監督作『今夜 、世界からこの恋が消えても』(22)、ドラマ「僕の愛しい妖怪ガールフレンド」(24/Prime Video) 、Netflix「余命一年の僕が、余命半年の君と出会った話。」(24)、松居大悟監督作『不死身ラヴァーズ』(24)など多数。また、公開待機作に『Rental family(原題)』(HIKARI監督)がある。
ヘアメイク:澤田梨沙
[profile]
1990年生まれ、岡山県出身。ヘアメイク事務所から2019年に独立。現在はTVドラマ、映画、広告など主に映像業界で活動。森ガキ監督が演出を手掛けたWOWOW連続ドラマW「坂の途中の家」(19)、映画『さんかく窓の外側は夜』(21)にも参加している。他にヘアメイクとして参加している作品は、連続ドラマW「社長室の冬」(17/WOWOW)、「満点のゴール」(23/NHK) 、「正直不動産」シリーズ(22〜24/NHK)など。

original work


原作:吉田修一 『愛に乱暴』 (新潮文庫刊)
profile
長崎県出身。法政大学卒業。1997年「最後の息子」で文學界新人賞を受賞。2002年『パレード』で山本周五郎賞、同年発表の「パーク・ライフ」で芥川賞、2007年『悪人』で大佛次郎賞、毎日出版文化賞を、2010年『横道世之介』で柴田錬三郎賞、2019年『国宝』で芸術選奨文部科学大臣賞、中央公論文芸賞を受賞。ほかに『長崎乱楽坂』『橋を渡る』『犯罪小説集』『逃亡小説集』など著書多数。2016年より芥川賞選考委員を務める。映像化された作品も多く、『東京湾景』『女たちは二度遊ぶ』『7月24日通り』『悪人』、『横道世之介』『さよなら渓谷』『怒り』『楽園』『路』『太陽は動かない』に続いて『湖の女たち』が映画公開となる。
comment
記録的猛暑となった昨年の夏の盛り、神奈川県郊外の撮影現場を訪ねた。これまで何度となくこういった現場には足を運んできたが、こんなにも雰囲気の良い現場は初めてだった。汗まみれのスタッフも熱演するキャストも撮影に協力してくれているご近所の方々も、夏の長い宵の中、誰もが美しかった。今この場所で一つの奇跡が生まれようとしているのが分かった。森ガキ監督の情熱に、江口のりこという俳優の肉体に、スタッフの方々の汗に、この土地が味方してくれているのがはっきりと伝わってきた。一人でも多くの方にこの映画を観ていただきたいと切に願っております。 
     
原作サイト