愛に乱暴

2024年8月公開

原作:吉田修一『愛に乱暴』(新潮文庫刊)
監督・脚本:森ガキ侑大
脚本:山﨑佐保子/鈴木史子
音楽:岩代太郎

製作幹事:東京テアトル/読売テレビ 
制作・配給:東京テアトル 
制作プロダクション:ドラゴンロケット
©2013 吉田修一/新潮社   ©2024 「愛に乱暴」製作委員会

7/22(月)完成披露上映会イベントレポート🎞

2024/07/23 19:07 up!

史上初?!チェーンソーで鏡開き!

7月23日(月)に都内で完成披露上映会が開催され、主演・桃子役の江口のりこさん、桃子の夫・真守役の小泉孝太郎さん、桃子の姑役の風吹ジュンさん、真守の浮気相手役の馬場ふみかさんらキャストと、森ガキ侑大監督が舞台挨拶に登壇✨
映画のヒットを祈願して劇中の重要アイテムであるチェーンソーでド派手に鏡開きを行いました🎊

 

江口さんは「今日はお暑い中大勢お集まりいただき、ありがとうございます!」と念願のジャパンプレミアを迎えた第一声を発しました。

原作を一読し「今こそ映画化しなければならない」と強く感じたという森ガキ監督は「生産性ばかりを求める余白のない世の中で“居場所がなくなっている”という裏テーマが現代に刺さると思った」と映画化への狙いを明かしました。

 

江口さんは撮影当時を「昨年8月の暑さ真っ只中での撮影は風吹さんと小泉さんとの家族のさりげないシーンから始まりました。中盤になってかき乱す馬場さんが入って来て、そこから物語が加速します。何かを失いながらもより自由になっていく桃子。そんな主人公像を現場の皆で作っていきました」と振り返りました。

 

小泉さんはこの日、役柄にちなんで久しぶりに前髪を作って登壇!
「真守を演じるにあたり、事前に監督が持たれているイメージとすり合わせることが出来たのが大きかった。前髪もミリ単位で調整しました」と熱の入った役作りを報告しました。
森ガキ監督が「観客に“あれってまさか小泉孝太郎さん…?”と思わせたら我々映画チームの勝ちだと思う」と言うと、小泉さんは「外撮影で現場に入った時、誰一人小泉孝太郎に気づかなかったんですよ。そんな経験今までありません。その時に森ガキ監督って凄いと思いました」と驚嘆。

 

風吹さんも、小泉さんの存在に気付かなかった一人。
「撮影現場に入ってしばらく、どなたか全く気づきませんでした(笑)。外見もそうですが、役に入られていて、とても無口で。…とっつきにくい息子でした」と笑わせつつも、小泉さんの新境地に目を丸くしていました。

一方、江口さんは風吹さんの佇まいに救われたそうで「映画の『愛に乱暴』をどう作ればいいのか悩んでいた時、日々の撮影でご一緒していた風吹さんの自然な姿を見て、あ、ここに(役柄の)義理のお母さんがいる、と思えました。そこから原作小説にはこだわらず、映画『愛の乱暴』を作ればいいんだと思えました」と感謝を伝えました。

 

馬場さんは「撮影時に感じた緊張が、そのまま役と相まって張り詰めたシーンに繋がりました。撮影は真夏でしたが、暑さを感じないくらい指がかじかんで、緊張してずっと手が震えていました」と緊迫した撮影を振り返りました。

 

本作について森ガキ監督は「普段作られないような表現で作りたかったのですが、大変な作業ではあったけれど、すべてが良い形に作用しました。シンプルな物語ではないけれど、感じてもらえるものは沢山あって、新しいエンタメになったと思います」と胸を張り、カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭のコンペティション部門出品の手応えについて「ヨーロッパの観客の方々の反応も素晴らしく、鑑賞後に答え合わせをしたがる方も多くて自信につながりました」と報告しました。

 

舞台挨拶ラストは映画のヒットを祈願して全員で鏡開き!しかも木槌の代わりに撮影で使用された本物の赤いチェーンソーが登場!

司会の「大ヒットを祈願してー!チェーンソー入刀!」の高らかな誘導で「よいしょ、よいしょ、よいしょー!」と息の合った掛け声で“鏡開き”となり、イベントは無事終了いたしました。